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| the word that I received |


ー 持続する力。その言葉通り、福田良亮は日々の生活の中にモチーフを求め
制作の時間を忘れず新しい作品に意欲を燃やし続けています。
福田良亮の内心には、秘めたる指標があって、彼の言葉を借りれば自分の届かない絵画の領域に一歩でも近づきたいのです、と述べています。謙虚な理想と健全な野望が見え隠れする勇気のある発言と受け取れます。
福田良亮の絵画は、空間意識の強い絵画であります。キャンバス全体を不均衡に分断して、分割の切れ目に有機的な物体、今回は植物らしきもの、家らしき風景をはめ込みました。色彩は重なり合わず、単純を装い、境界は臨界線の危険地帯のぎりぎりのところで抒情的視点を遮断したりしています。
このように、二律背反する不思議な感覚のうつろな表現が福田良亮ならではの画才として新しいフラットな絵画に見えています。作品タイトルも判然としない、おぼろげで哀しげな言葉の表現が、作品を支え、見る私たちを心地よい異空間へと誘ってくれます。



2021.11 NICHE GALLERY  /  画家 西村冨彌

The scenery that I arrived | 辿り着いた景色
福田良亮 個展
2021年11月1日ー11月6日
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ー もっとも、100年前のクレーやマッケらの色彩実験の再演をここに望むなら酷だろうにせよ、
まずは造形面でもっとはるかに高度な実践が目指されていい。
その点、福田良亮の「子供の声」は一見してずっと慎重な試行錯誤を重ねた経験値のある絵画だとわかるし、
本来は単体ではなくヴァリエーションで見せたい作品だとは思うが、アクチュアルな問題提起に欠ける憾みがある。


50年後の新人を待ちながらーはじめての選考所感 
新藤 淳 国立西洋美術館研究員
[シェル美術賞2017 図録 講評 P7]  国立新美術館 2017.12.13-12.25
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ー またペインティングでは福田氏の幾何学的な作品は
タイトルから風景を描いたモノのように思わせるが
再現性はほとんど無く、対象を解体し
独自の文法で再構築しているような仕事が興味深かった。

丸山直文 画家


ー 福田良亮の絵画は、
具象の形態を絵画的に追いつめながら
整いを見せたり壊れたりする様子が記録された
面白い作品である。

近藤正勝 画家

「審査員 総評 アロットメント トラベルアワード 2011」
ALLOTMENT Travel Award 2011
http://allotment.jp 
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福田良亮さんの絵画《常夜灯》や《遠くて近い場所》。
一見、抽象的な色面構成を基本としているが具像的絵画でもある。
また優れた色彩感覚で観るもの者を魅了する。
その色彩は独自性が高く調和がとれ、
福田絵画の大きな武器となっている。

加藤義夫
宝塚市立文化芸術センター館長 大阪芸術大学美術学科 客員教授
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福田さんの作品には、常夜灯が登場する。 
単純化された形象は、ユーモラスでもある。
一度の出会いで覚えられる常夜灯というモチーフに加えて、
色使いの上手さが目を引く。 注目して行きたい。

八木光惠
アートコートギャラリー代表

P&E 2010 Exhibition 2010.8.19 - 8.28 
アートコートギャラリー(大阪)
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夜行性の生きものの住み家が ぽつんと暗闇に浮かんでいる。
塔のようでもあり  街頭のようでもあり  灯台のようでもある
それは遠近感もなく 上下の動きもなく ただそこに浮かんでいる。
通り過ぎたどこかで見た風景なのか、記憶でなのか、でもなつかしいあいまいな眺め。
つぶやくような色と形の断片をひろって集めて絵画に立ち上げている、
暗闇でさえ みつめつづけると色がみえてくる。
さびしいが楽しいあたたかい世界だ。


櫃田伸也  画家 

はるひ絵画トリエンナーレ アーティストシリーズ59
福田良亮 個展 「 常夜灯 」
2009.9.22 - 10.11 清須市はるひ美術館(愛知県清須市)

©  Ryosuke Fukuda

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